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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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3月15日の「アサザイ 今日の1社」はライト工業(1926、東証1部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 鈴木 和夫 様にお越しいただき、事業内容、強み、海外戦略・成長戦略等についてお話を伺いました。
 
 同社は、道路・港湾・河川・鉄道分野における軟弱な地盤の強化などを進める「土木事業」をはじめ、マンションやオフィス、工場などの設計・施工を行う「建設事業」、米国・東南アジアなどを中心とした「海外事業」の3本柱で事業展開する企業です。
 
 70年以上にわたり『特殊土木のパイオニア』として蓄積してきた技術開発とノウハウをベースに、人々の安全・安心な生活に貢献をしてきた同社、今回はその源となる強みについて大いに語って頂きました。

 今回の井上哲男による取材後記でも、改めて同社の強みについて詳しく語っております。ぜひご覧ください。

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取材後記
ライト工業 (1926) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の鈴木 和夫 ( すずき かずお )様。

「 創業以来の精神を受け継ぐ 」

▼特殊土木のパイオニア企業
 設立は昭和18年(1943年)。秋田県花輪町でトンネルの防水事業からスタートし、70年以上の歴史がある。社名の由来は、トンネルの補修材料の名称である(暗闇の向こうに明かりが見えることから)『ライト』を採用したとのこと。

 いわゆる一般建築と違い、当時から一貫して「 特殊土木のパイオニア企業 」として、国土の基盤整備に努めてきた。具体的には、地震や台風などの自然災害に備え、斜面が地すべりを起こさないようする対策や、道路・港湾・河川・鉄道分野における軟弱な地盤を強化する対策などの基礎地盤事業や特殊土木事業、環境修復工事を行ってきた。これらの売上高は全社ベース売上の7割から8割を占めるが、一般的な建築工事もリーマンショックが起きた2008年より行っており、この売上規模も100億円程度にまで拡大してきている。

 また、海外戦略も徐々に進めている。20年の歴史を持つ米国法人ライトインクによる米国エリア、そして、香港の現地法人やシンガポールの拠点をベースとした東南アジアが展開の軸であり、今後、全社ベースの売上構成比1割を目指している。

▼ライト工業の強み
 同社の強みの第一は、「 技術力の高さ、施工能力の優位性 」である。この技術力の高さは、技術開発力と言い換えることができる。様々な場面に合わせた工法を160以上も有しており、特許数は特殊土木業界において突出している。そして、様々な困難な現場に力を発揮する機械や技術の開発を積極的に行ってきたことが、他面で現在の建設業界を巡る作業員の高齢化、深刻化する人材不足の状況下での省人化に結びついている。

 また、(私が考える)その他の強みとは、この第一の強みが生みだしたものとも考えられる。それは、「 利益率の高さ 」、その積み重ねでもある「 財務健全性の高さ 」である。

 2016年度からの3ヶ年新中期経営計画に掲げていることは、「 次世代に繋がる体質の強化 」。具体的な3つの方針は、「 企業としての質的な向上 」、「 効率的経営の推進 」、「 安定かつ確実な成長戦略の実現 」である。最後の方針は、「 既存事業の強化を図る一方、継続的な開発を推進し、新たな技術や事業の創造にチャレンジしていく 」という創業以来の精神を受け継いでいくというものである。

 この「 創業以来の精神を受け継ぐ 」の継続的な実践こそが、同社の強さの源である。

 中期経営計画の最終年度である2018年度に掲げた計数目標は、今年度に行った上方修正により、既に実質的に達成しているが、今後もその成長が期待される。

▼今後の事業展開は
 事業環境としては、「 追い風 」、「 向かい風 」のそれぞれがあると考えられる。
 「 向かい風 」は、東日本大震災から6年の月日が流れ、復興特別会計等、政府建設投資の減少により、公共工事は減少しつつあり、また、技能労働者不足や労務費の上昇傾向が続いているということであり、「 追い風 」は、国土強靭化の流れを背景に、地域差はあるものの安定した需要が見込まれることや、東京オリンピック関連工事など首都圏を中心に需要が高まっていることである。

 そのような環境下でも同社は強いと私が考える定性的な判断材料は、自然環境、変えることのできない地形という国土環境が、事故、災害を未然に防ぐために、何よりも同社の技術を必要としているということが全てである。日本のために、これからも「 創業以来の精神 」を受け継いでいって欲しい。
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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。 

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
ライト工業 IRサイト
アサザイ(2017.3.15放送分) ゲスト企業:ライト工業

代表取締役社長 鈴木 和夫さまと