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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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1月11日の「今日の1社」は、マイネット(3928、マザーズ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 上原仁様にお越しいただきまして、事業内容・起業とその後の歩み・今後の成長戦略等について、お話を伺いました。

 同社は36本のスマートフォンゲーム(2016年12月現在)を運営する国内最大級のゲームサービス事業者です。ゲームサービス事業で一般的にイメージされるゲーム開発は行っておらず、ゲーム開発会社からスマートフォンゲームを買い取り付加価値を積み重ね、ユーザーの皆様に「長く、ワクワクする空間」を提供し続けています。

 今回、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

マイネット (3928) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の上原 仁(うえはら じん)様。

「長くワクワク」

運営に特化した独自のビジネスモデルで成長
 上場したのが2015年の12月。ちょうど丸1年が経過したが、スマートフォンゲーム事業者であるものの、開発は一切行わず、運営に特化した会社という独自のモデルを持っている。具体的には、既にリリースされたスマートフォンゲームを買取り、又は協業という形で仕入れて、再生し、運営を行う「リビルド」を中心にとした事業であり、M&Aを活発に行うことでその拡大を図ってきた。

 ゲームをする人の間では有名な『CroPro( クロプロ )』。
 これは、業界89社が参加している相互送客ネットワークの名称であり、ゲームをしている人に対して他のゲームの紹介を行い、そのゲームをすることにより、元のゲームのポイントも増加するなどの仕掛けを打ったり、毎月、約400体も作製される人気キャラクターIPがいろいろなゲームに登場したりするなど、ユーザーに複数のゲームを楽しんでもらう送客コラボである。

 この「集客力」は同社の強みの一つであるが、他にも、買収・再生に関わる「獲得力」、ゲームの「再生力」が同じく強みとして挙げられる。

 「獲得力」とは、タイトル買収に係る独自の将来予測モデルを磨き上げることにより、デューデリジェンス・価額算定・契約体系の標準化が既に成されていることを意味しており、また、M&A等に必要なファイナンスの知識に長けたチームを備えている。

 また、「再生力」とは、ゲーム・タスク・クリエイティブをそれぞれ要素分解して、選択と集中の観点からパッケージを再構築するという、独自のリビルドフレームワーク(BPR)を持っているということである。

▼「クルーズ」買収の意義
 昨年10月に「クルーズ」のゲーム事業の買収を発表し大きな話題となったが、これにより(番組収録時点で)タイトル数は36にまで増加した。また、同社のゲーム事業部門の300人の人材を受け入れたことにより、さらにスケールアップする布石を敷くことが出来たと考えられる。

 SMBC日興の御社レポートによると、スマホゲームのセカンダリ市場の規模は、2015年に218億円であったものが2017年には1000億円を超えるという。

 あらゆる情報がインターネット上を飛び交い、あらゆるモノはネットで手に入り、人々は皆ソーシャルネットワークでつながり、スマートフォンですべての人にネットが行き渡っている状態の現在。

 それでもオンライン化という点で、コマース市場はまだほんの3%程度であり、広告市場でも2割程度でしかない。しかし、ゲーム市場の流通規模で見ると、そのオンライン化率は実に6割にまで上昇している。この、オンライン化が最も進んでいるスマホゲーム領域で「買収・再生」という独特なビジネスモデルにより、独自のポジションと先行者メリットを築き上げた意義は大きいと言える。

▼マイネット現在の目標は
 上原社長には「ゲームを通じて、長くワクワクできるインフラを創造している」という自負がある。そして、それが、現在の目標でもある。

 しかし、同社長には、これまでも、2006年のソーシャル揺籃期に国内初のソーシャルニュースの提供を開始して、現在に続くニュースキュレーションアプリの草分け的存在となった実績や、2010年を挟んで立ち上がったO2O(Online To Offline)の市場において、いち早く飲食店で人をつなぐモバイルサービスを提供し、飲食店マーケティングのオンライン化を推進させて、更なる事業発展のため2013年にヤフーへ事業譲渡した実績がある。

 事業を起すのに必要なこと。それは、起業家自身が「これはワクワクできる」と実感できるものを見つけ、突き詰めていくことである。この先、上原社長がどのようなことに「ワクワク」を感じるのか。そこに私の興味はある。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
マイネット IRサイト
アサザイ(2017.1.11放送分) ゲスト企業:マイネット

代表取締役社長 上原 仁さまと