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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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7月6日の「アサザイ 今日の1社」は、ソーシャルワイヤー(3929、マザーズ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 矢田峰之様にお越し頂きまして、事業内容・決算状況・そして今後の成長戦略などについて、詳しくお話しを伺いました。

 同社の事業は、プレスリリースの配信代行を行う「ニュースワイヤー事業」、レンタルオフィスを運営する「インキュベーション事業」、そして2016年4月にスタートしたクラウドワーカーを活用した翻訳事業である「クラウドソーシング事業」の3つのセグメントで構成されてます。

 事業内容について「こんな違う事をやっているの?」と感じた方も多かったと思います。しかし、そこにはアジアで活躍する企業のために、グローバルなビジネス環境を構築し支援するための、「アジアBPOプラットフォーム」を構築するという、共通したビジョンがあるのですね。

 今回は、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。 

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取材後記
ソーシャルワイヤー (3929) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の矢田 峰之 ( やた みねゆき )様。

「 3つの基本戦略 」

▼「ニュースワイヤー事業」の特徴
 会社設立は2006年9月で今年10周年を迎える。上場は昨年の12月であるが、セグメントが非常にユニークである。

 ひとつ目のセグメントは「ニュースワイヤー事業」で、全社の売上高に占める比率は前期ベースで約52%。この事業は、「@Press」、「@クリッピング」という方向性の違うふたつの事業から成り立っている。

 「@Press」はプレスリリースの構成、配信メディアの選定を行なう事業であり、アナログメディア、ネットメディア、ソーシャルメディアなど、7,500を超えるメディアの中から最適なメディアを選定して配信を行なう事業であり、一方で「@クリッピング」は顧客のニーズに応えて、「どこのメディアでどのように取り上げられていたか」を調べ、提示するサービスである。これは、インターネットなどのWebだけでなく、新聞・雑誌、はては、地方のタウン誌までもがその守備範囲に入っているという。両事業の顧客は、これまでの実績を評価して継続して利用することが多い。

▼「インキュベーション事業」の特徴
 ふたつ目のセグメントは「インキュベーション事業」。インキュベーションとは卵からひよこに"孵化"させること。貸しオフィス事業により、ベンチャースピリットを持った若い企業を応援するという意味であろう。国内は新宿(2ヶ所)、青山、六本木の4ヶ所、海外はアジア6ヶ国で展開している。ブランド名は「CROSSCOPE (クロススコープ)」で、実は10年以上の実績がある。つまり、M&Aで取得した事業である。全社売上高に占める比率は47%。「ニュースワイヤー事業」と、この「インキュベーション事業」がバランスよく事業の両輪となっている。

▼新たにスタートした「クラウドソーシング事業」
 みっつ目のセグメントは、この4月にトランスマート(株)を子会社化して始まったばかりの「クラウドソーシング事業」。ここにおけるクラウドとはインターネットの世界で用いられる"雲"という意味ではなく"群集(集団)"という意味である。
 具体的には、クラウドワーカー(日本人翻訳登録者2000名)による翻訳請負い事業である。社長がお話しになられていたのが、「シェアリングエコノミー」、「マネタライズ」、「副業」という単語。アジアでは個人の秀でたスキルを、所属する会社以外でも発揮して副業で収入を得ることは珍しいことではない。この付加価値の高い生産性によるマネタライズを応援するということである。
 しかし、マネタライズに成功するためには、それ相当のスキルが必要条件である。登録するための試験が難しく、直近の試験結果は、挑戦者が14,614名であるのに対して合格者はたったの312名、合格率は2.1%と非常に低い。付加価値の本当に高いサービスを提供できる者にチャンスがあるのである。

 同社の成長戦略で掲げる3つのキーワードは、「Stock」、「Asia」、「M&A」。これらは、これまで同社が体現してきたことでもあるような気がする。ここまで成長してきた基本戦略に則り、そして、拡大を図る。エンジンはやはり、最後の「M&A」であろう。

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 取材後記は以上です。いかがでしたか?

 成長戦略のエンジンであるM&Aについて、矢田峰之さまも「当社には小さく買って大きく育てるという実績がある。今後もM&Aを通じて5年10年持続的に成長してゆきたい」と力強く語っておりました。同社の今後の展開が楽しみですね。

 それでは来週もお楽しみに!

ソーシャルワイヤー IRサイト

前方右:代表取締役社長 矢田峰之さま。後方:番組アシスタント玉木碧さん