今回は、代表取締役社長 𠮷野 佳秀様にお越しいただき、同社の持つ技術・ビジネスモデル・プラント業界の動向・今後の事業展開など大いに語って頂きました。
同社は、製鉄・電力・ガス・石油などのプラント解体において、調査・設計・施工計画から解体、廃棄物処理までを一貫して行うプラント解体トータルマネジメントを行っています。
そして現在も、プラント設備の「3Dデータ化」による情報の可視化・共有化、そして技術労働者不足に対応するため「人材派遣サービス」など、トータルマネジメントの強化に向けた取り組みを進めています。
同社が注力する「3D化」については、井上哲男の取材後記でも詳しく語っております、ぜひご覧ください。
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取材後記
ベステラ (1433) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長、𠮷野 佳秀 ( よしの よしひで )様。
「 つくった人には壊せない 」
▼ベステラが積み重ねてきた財産
上場されたのが昨年9月。上場企業として初めての決算発表も行った同社であるが、オンリーワン企業としてこれからの堅調な事業展開に対する期待がじわじわと広がっていることを感じる。
老朽化したプラントを解体する際に、つくった会社に依頼するものと思っていたが、(実際にかつてはそうであったが)実際はかなり違うようである。
作った建築業社が考えることとは、「解体は造ったときの逆をやればいい」という発想であり、その思い込みに対する『No』という考え方が創業のベースである。
建造のプロセスを単に逆にたどるのではなく、まったく新しい視点でプラント解体を発想する。そして、その発想を実際の工事を通じて検証をおこない、新たな技術・工法として確立し、更には特許工法という形で完成させてきたことが同社の財産である。
▼ベステラの強み
強みを述べる。
① リスクを取っていないということ
資産をもたないことで保有リスクを回避しており、実際の工事は外注である。そのため、材料などを持つこともなく、在庫リスクが回避されている。社長いわく「機械も倉庫も持たない。あるのは、ライトバンと社員のみ」。
② 優良な顧客基盤
「与信を心配したことがない」と言われたが、製鉄、電力、ガス、石油等の大手企業のエンジニアリング子会社を中心とした優良な顧客基盤を構築している。
③ 参入障壁が高い
約40年間のプラント解体工事実績に基づく、「プラント解体トータルマネジメント」を提供しているが、プラント内での工事のため、参入障壁が高い。
④ 知的財産
③の部分と一部重複するが、この40年間の実績、研究から多くの特許工法等の知的財産を保有している。環境対策工事等に根ざした様々な技術やノウハウは、顕在的または潜在的に知的財産としての強みを持っており、取得済みの特許工法が14件あり、現在申請中の特許(世界特許を含む)も5ある。
その他にも、解体において出たスクラップの売却手段も構築していること、行政対応にも強いことなどが挙げられる。
▼ベステラのこれから
また、業界に追い風が吹いている。
政府はプラント関連産業の再編を後押ししており、「産業競争力強化」、「エネルギー供給構造高度化」を目的とした法律の施行、補助金の申請受付けを行う一方で、建設業の許可業種区分に「解体工事」を新設する方向である。
その結果、1件500万円以上の解体工事を実施する場合には許可取得が必要となり、解体工事の安全施工管理体制が強化される見込みである。そのため、解体工事に求められる品質が高くなり、ますます同社は強みを活かせることになる。
その解体工事の高度化という点で、同社が注力している「3D化」は避けて通れない道だ。
現在解体されているプラントは、ほぼ私と同年齢の物件であり、当時の設計図を基に解体を行うしかないが、それを3D化することにより、安全の確保、無理・無駄の無い解体工事の実施を目指している。「パーフェクト3D、3D解体」、プラント3Dマスターを中核とした「プラントライフサイクルマネジメント」の提案がこれから盛んに行われるであろう。
「アサザイ」銘柄の先回り買いか、昨日東証マザーズ指数が約5%(3日で7%)下げたなか、同社株は12%近い上昇となったが同社のこれからの事業展開、業績に対する期待感は強い。継続的に番組に出てIRを続けて欲しいと思う。
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取材後記は以上です、いかがでしたか?
IPOの世界に夢と希望を持って参入したという同社。
プラント解体のリーディングカンパニーとして、大きな理想に向かって頑張ってゆきたいと語る同社の今後の活躍が楽しみですね。
次の放送は、5月11日です。
どうぞお楽しみに!
(関連ウェブ)
■ベステラ IRサイト
代表取締役社長 𠮷野佳秀さまと