高齢化社会の到来、生活習慣病を中心とした慢性疾患型疾病の増加などにより、国民医療費が年々増加しています。そのような中、政府の医療費抑制策などは、国家的な政策に加えて、各分野における「民」の取り組みも求められております。
そのような医療業界において、地道に業容拡大を続ける企業があります。
10月8日放送の「アサザイ今日の1社」でご紹介したディーブイエックス(3079・東証1部)です。
どんなことでも「5本の指に入る」のは難しいことだと思いますが、11年間(同社の場合、有価証券報告書を開示して以降)増収増益を続けている企業は、同社を含め、なんと5社だけなのです。
今回は代表取締役社長の若林誠様にお越し頂き、同社の事業について分かりやすくご説明頂きました。経営理念である「生命とQOL(生活の質)を守る」が感じられるお話でした。
インタビュアーの井上哲男から熱い取材後記が届きましたので、ぜひお読み下さい。
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取材後記
DVx(ディーブイエックス)(3079)(東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の若林 誠さま。
「二人が賭(と)したもの」
▼世の中に貢献する『架け橋』
昨年7月に続いて2回目のご出演であるが、「東証1部」とご紹介できることが嬉しい。
この9月3日に東証2部から市場昇格されたのだが、昨年ご出演頂いた際にはジャスダック・スタンダードに上場されていた。企業として上場した理由について、前回のご出演で「首都圏の代理店でなく、地域的にも機能的にも広く活動領域を広げて、大きく世の中に貢献できる『架け橋』となるという大志を実現するため」と言われたが、その大志を実現するための地道な歩みが着実に実を結んでいる。
私は思う。若林社長が「アサザイ」というIR番組に出演してくださる理由は、他の何よりも、不整脈治療や医師の現状について説明したいというものであると。前回の後記でも触れたが、最後のリスナーへのひとことは「将来お医者さんになりたいという子供が増える社会になって欲しい」ということであった。そして、それを鶴首したのが、今回のロング・インタビューであった。
▼家坂医師と若林社長
番組の中で、80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さんの事前の2回の手術を行った家坂義人(いえさか・よしと)土浦協同病院院長のことを「医師免許を賭けてアブレーション手術に取り組まれてきた先生」と紹介されたが、この"賭ける"という言葉の重さが刺さった。
若林社長の起業のきっかけは、以前勤めていた医療機器メーカーにおいて、配置転換を命じられたことにある。それまで、東京医科歯科大学で家坂医師と不整脈に関する研究を共にしてきたのだが、担当エリアの変更によってそれが出来なくなることが辛く、「もう少しなのだ」という思いで会社を辞め、85年から現在の病院に移られた家坂医師と研究を続けたという。若林社長も退社という形で"賭(と)した"のである。
▼堅調な業績をかたわらに
業績について社長が偉ぶることは決してない。「地道にやってきた」と述べるだけである。28期連続の増収増益(11期だけでも全社中5社しかないことは放送でも述べた)も、245位のROEも224位のDOEも、あまり意に介していないのではないかと思う。そして、それでいいと私は思う。
若林社長はきっと、自社の増収増益が途切れても、現在の100万人の不整脈潜在患者数が半減したり、現在のアブレーション手術を行える医師が倍増する方が、よっぽど嬉しいのだと思う。「不整脈事業」、「虚血事業」それらは"血栓との対処的ではない戦い"に他ならない。きっと社長は、新聞の死亡記事を見てもすぐに死因に目がいくはずである。手術を受けていれば救えたかもしれないと忸怩たる思いでいることだと思う。
▼二人が賭したもの
「会社の理想の実現」と「理想とする社会の実現」。私は、この2つが接している会社が好きだ。たまらなく好きだ。そしてDVxはその1社である。
「DVx」という社名。それは「Venture(venture精神)」を心に持ち続けて、「Development(医療機器の開拓と開発)」にあたり、その成功が「x(無限の可能性)」に結びつくというものである。この「Venture」の部分に家坂医師と若林社長の「賭したもの」がある。(了)
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取材後記は、以上です。いかがでしたか?
素晴らしい業績結果は、「世の中へ貢献する為」に地道な努力をし続けてきた結果なんですね。
今後、同社の更なる展開を応援したいです。
それでは、また来週の「今日の1社」もお楽しみに!
(関連リンク集)
■ディーブイエックス IR情報
■ディーブイエックス 2013年7月24日出演時の取材後記
代表取締役社長 若林誠様、ディーブイエックスの皆様