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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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ある著名な元アナリストの言葉で、「企業を見るときの判断材料のひとつは、ワクワクできるかどうか」というのが印象に残っています。
 もちろん業績や財政状況もきちんと見るのですが、それに加えて、ビジョンや戦略、企業の理念などに共感できるか、「ワクワク」するか、ということを重視されての言葉でした。

 その「ワクワク」という言葉を、久しぶりに上場企業の社長から聞くことができまして、ハッといたしました。
 4月9日の「アサザイ 今日の1社」にご出演いただいたのソルクシーズ(4284・JASDAQスタンダード) 代表取締役社長の長尾章様です!

 ソルクシーズは、金融業に多くの実績を有する老舗のシステムインテグレータです。ソフトウェア開発、セキュリティコンサルティング、各種システム開発などにおいてプロフェッショナルサービスを提供しています。
 「今日の1社」での井上哲男インタビューに長尾様が明確に答えていただきましたので、放送をお聴きでない方は是非オンデマンドもご利用ください♪

 井上哲男の取材後記が届いておりますので、どうぞお読みくださいませ~。

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取材後記

ソルクシーズ(4284)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の長尾章様

 

「六陽常在」

 

▼ソルクシーズを語る、3つの鍵
 裏山にあった横穴を掘ったところ金や銅で出来た御神物が出てきたことから名前がつき、徳川家に手厚く保護された東京・早稲田の穴八幡宮(あなはちまんぐう)は、冬至の日になると多くの人が押しかける。この日から翌年の節分まで特別なお守りが売られるからだ。ちょうどその時期に12月決算のソルクシーズは期末を迎える。

 

 ソルクシーズ。上場したのはITバブルが弾けた直後だ。上場時から金融に強いSI(システム・インテグレーション)の会社として堅調な業績であったことから、「数年前に上場していてもおかしくなかったのに」という印象を持った覚えがある。

 そして、現在の同社を語る鍵は、「既存分野のSIビジネス」、「ストックビジネス」、「海外戦略」の3つである。同社のホームページからも見られる(番組の中でも絶賛した)「決算短信補足資料」からも、初めのキーワードである、「既存分野のSIビジネス」が非常に堅調に推移していることが分かる。金融4業種(「銀行」、「証券」、「保険」、「その他金融」)における強さはますます輝きを増しており、これに「官公庁」と「自動車向け」が加わっている。何れも"ミスが絶対に許されないSIが求められる"業種である。同社の能力の高さがこのセクター別の売上げから窺い知ることが出来る。

 
▼「ワクワク」の源泉

 2番目の「ストックビジネス」は長尾社長が番組の中でも言った「ワクワクしている」源泉であろう。

 クラウドを利用したサービス、毎月課金というストックビジネスの大切さを痛感している同社は、SIビジネスとの売上高比率を50:50まで持っていきたいと考えている。「Cloud Shared Office」、介護支援サービスの「いまイルモ」、学生向け学習ツール(eラーニングサービス)の「KOJIRO」、自動車教習所のeラーニングシステムである「MUSASHI」(既に全国の60%程度のシェア)など、これまでに世に出してきたサービスがさらに拡大しそうだ。前期、スマートデバイス向けのアプリケーション開発やコンテンツ配信で実績のあるスプラシアという会社と資本業務提携をしているが、これは、その意欲の表れであろう。

 

 そして、海外戦略も急ピッチで進めている。中国に設立した会社はスーパーなどの電子棚札関連機器の開発・販売を拡大させており、この成功が、中国・ASEAN地域で目論む、SIビジネス及びストックビジネスへと視野を広げさせたといえる。

 
▼好調な決算

 決算も好調である。前期は対前々期比で12.7%の増収となり、経常利益も41.2%の増益となったが、今期見込みは好調さを維持する形で11.4%の増収、30.7%の増益を見込んでいる。この見込みによればROEは14.2%まで上昇し、JPX400の選考基準でもある3期ROE平均は11.2%程度まで上昇することになるのだ。

 リーマン・ショックで情報通信業、特にSIやソフトウェア業は利益を大きく減らしたが、そこから立ち直っている企業には、以前も話したが共通点がある。それは利益を減らしても、売上高の減少を小さく抑えたということである。

 同社は2006年以降、通期の売上高が85億円を割り込んだことがない。2008年秋のリーマン・ショック後も売上高については90億円程度の横バイで推移させたことが現在の利益に結びつき、そして、そこから学んだストックビジネスの重要性を重点推進課題として挙げているのだ。


▼「一陽来復」を掲げて 

 穴八幡宮の特別なお守りに書かれている言葉は「一陽来復」である。「冬の後に春が来る」、「悪いことのあとに良いことがある」と解されるこの言葉を、長尾社長は前期、そして、今期も再びスローガンとして掲げた。

 「一陽」はなぜ「一(いち)」なのか。それは易の世界で、一つの「陽」と五つの「陰」を以って占うからだ。「ストックビジネス」の拡大が示現したとき、ソルクシーズは表題のようになっていると鶴首する。(了) 
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 早稲田の穴八幡宮、「今日の1社」担当のわたくしは以前たまにお参りをしておりました♪
 冬が去って春が来る、悪いことが去って良いことが戻ってくる・・・、
 一陽来復のお守りを懐に、ふと上を向いて歩いて歩いたことを思い出します。

 放送中、また取材後記でも井上哲男が絶賛していた「決算説明会補足資料」は、以下にリンクしておきますので、是非ご参照くださいね♪

(関連リンク集)
■ソルクシーズ 株主・投資家の皆様へ
■2013年12月期 決算短信
■2013年12月期 決算短信補足資料 ※井上哲男絶賛のIR資料です。
■2013年12月期 株主通信 ※「一陽来復」のメッセージが掲載されています。

代表取締役社長の長尾章様と。
代表取締役社長の長尾章様と。