1月8日放送「今日の1社」メディネット(2370)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014/01/08(水) 10:44 今日の1社担当

 日本は高齢化社会といわれますが、言い換えれば長寿社会ということになります。マスではなくひとりひとりに目を向けたとき、長寿社会をいかに幸せに生きるか、ということが大切なのではないでしょうか。
 その中で自分や家族まで含めて考えたとき、「ガン」といかに向き合うか、これは多くの方にとってかかわりのある問題です。ただ、実際にどのような治療法があるのか、健康なうちに正確な知識を得ている方は決して多くはないのが現状です。

 2014年、午年を駆ける最初の「今日の1社」は、ガン治療の研究に力を注いできたベンチャー企業、メディネット(2370・東証マザーズ)です!
 メディネットは1995年に創業、1999年より「免疫細胞療法総合支援サービス」を日本で初めて提供開始し、これによるガン治療が現在の事業の中核としています。

 今回は代表取締役社長の鈴木邦彦さまにお越しいただきまして、井上哲男インタビューに答えていただきました。
 井上哲男の取材後記が届いていますので、どうぞお読みください!


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取材後記

メディネット(2370)(東証マザーズ)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の鈴木邦彦様。

 

「進むべき方向性」

 
▼ガン療法の3療法と「免疫細胞療法」

 創業が1995年。現会長の木村佳司氏と亡くなられた江川滉二氏が日本のガン療法のために強い意志を持って創った会社である。

 ガン療法は抗ガン剤による「化学療法」、手術による「外科療法」、そして「放射線療法」の3療法が一般的であるが、同社が手掛けてきた「免疫細胞療法」は、患者さん本人のリンパ球などの免疫細胞のもとになる細胞を取り出し、人工的に培養・増殖(元気に)させ、患者さんの体内に戻す治療法であり、副作用がなく、患者さん一人ひとりのがんの状態に合わせた治療を行うことを可能としたもので、3療法と併せて行われることが多かった。

 

▼アベノミクスの矢が立った「再生医療」
 アベノミクスの3本目の矢の失望感がよく言われる。しかし、私の考えは違う。即効性を意図したものではなく、進むべき方向性や指針を示しているものであり、効果はいずれ持続性を持って表れると考えている。TPPにしても同じような効能であり、政府自身も"10年でGDPを1%にも満たないレベルで押し上げる効果"と予想している。大切なのは方向性なのである。

 その方向性という点で、どの産業よりも早く首相が明言したのが、再生医療に関することであった。経済産業省と協調する形で、日本から発信していく次世代技術・産業としてこの分野を育成しようという強い意志を示したのだ。「アサザイ」にご出演頂いた多くのバイオ関連企業の紹介の中で何度も述べたが、これまで、医療に携わる日本の優秀な医師、技術者が海外にその能力の発揮先を求めていった背景には法規制という高い壁があった。

 

 しかし、昨年4月に「再生医療新法」が成立したことを受けて、11月には新たな2つの新法が成立した。「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(いわゆる「再生医療新法」)と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(いわゆる「改正薬事法」)である。

 
▼新法の風が示す、方向性

 新法(「再生医療新法」)によりこれまでは医療機関しか行えなかった細胞加工業務を医療機関以外の外部機関に対して委託することが可能になる。この受託が「細胞加工業」であり、もう一つの新法(「改正薬事法」)により、これまでの薬事法では分類のなかった「再生医療」が、新たに「再生医療等製品」と定義され、その特性に応じた製造販売承認のあり方が定められるとともに、再生医療の早期実用化に対応した承認制度も導入されることとなった。この部分が「細胞医療製品事業」なのである。"製品"という言葉がつくことは"重み"と"喜び"の両方を同社に対して与える。

 昨年秋以降、同社に関するニュース・リリースが多く見られたが、それは、この「細胞加工業」と「細胞医療製品事業」というこれから力を入れていく分野に対する対応の早さの表れであった。

 
 山中教授のノーベル賞受賞が示すように、再生医療に関する研究において、日本は世界のトップレベルであるものの、実際に上市された製品数及び治験中の製品数は極めて少ない。

 昨年9月に経済産業省が出した「再生医療の実用化・産業化に向けて」というレポートによると、米国、欧州、韓国の上市製品数/治験中製品数は、それぞれ、9/2、20/42、14/31となっているが、日本は2/4と圧倒的に少ない。(2012年12月時点)

 前述した「進むべき方向性」はこの数字に表れている。風は吹いた。今がメディネットの第二創業期である。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 メディネットが研究を進めてきた「免疫細胞治療」では、副作用がないこと、患者さん一人ひとりのがんの状態に合わせた治療ができることが特長とされています。

 ガン治療といえば一般の方がまず頭に思い浮かべるのは抗がん剤です。抗がん剤もかつてに比べて副作用の改善は進められてきていますが、どうしても皆無とはいえません。
 患者さんのより良い生活を考えたとき、「免疫細胞治療」には大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか。

 アベノミクスの成長戦略が後押しする中、同分野でのメディネットの今後の事業展開が注目されるところです。

(関連リンク集)
■メディネット 株主・投資家情報
■首相官邸ウェブサイト 新たな成長戦略 ~「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」~

代表取締役社長の鈴木邦彦さまと。
代表取締役社長の鈴木邦彦さまと。

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