10月2日放送「今日の1社」高見沢サイバネティックス(6424)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013/10/02(水) 10:42 今日の1社担当
 米国のお店のレジで100ドル札を出すと、一瞬スタッフの表情がかわって、厳重に偽造チェックをされることが多々あります。もともとカード社会で高額紙幣が使われることが少ないということもあるのでしょうが、旅行をしていると高額紙幣を使うことを避ける習慣がついてきます。
 それに比べて、日本では1万円札も普通に使われていますね。深夜のコンビニなどで警戒されるケースもありますが、米国ほどではありません。日本円は、いろいろな意味で信頼性が高い!お金だと思います。

 そんな日本の紙幣・硬貨は、支払いの現場でもやはり信頼性の高い機器に支えられています。今回の「アサザイ 今日の1社」では、鉄道駅の自動券売機など、さまざまな現金支払いにかかわる機器を製造・販売されている高見沢サイバネティックス(6424・JASDAQスタンダード)をご紹介しました!

 井上哲男のインタビューに答えていただいたのは、代表取締役社長の高見澤和夫さま。同社の事業について、たいへん丁寧にご説明いただきました。

 井上哲男からの取材後記が早速届いていますので、放送とあわせてお楽しみくださいっ!

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取材後記

高見沢サイバネティックス(6424)(東証ジャスダック)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の高見澤和夫さま。

 

「安全、安心な社会インフラを支える技術」

 

▼「機械遺産」から始まった「TBCC」
 日本には「機械遺産」というものがある。日本機械学会が2007年から選定しているもので、日本の機械製造の歴史において、未来へと繋ぐ価値を創造した機械、そして、現在でも稼動する機械に対して与えられる、栄誉ある賞である。

 1969年の会社設立の翌年に大阪万博が開催されたが、その万国博中央駅にずらりと並んだ電車の券売機が同社の製品「多能式自動券売機」であった。硬貨を認識し、押されたボタンの通りに金額の違う切符を印刷して送り出す券売機は世界初であった。「多能式」とは「切符を中で印刷する」という付加機能のことである。この「多能式自動券売機」が機械遺産として選定されている。 高見沢サイバネティックスが現在掲げている4つの事業方針「T(チケット)、B(ビル=紙幣)、C(コイン=硬貨)、C(カード)」の全てはここから始まったといえる。

 
▼「TBCC」を支える3つのセグメント

 実際のセグメントは「交通システム機器」、「メカトロ機器」、「特機システム機器」の3つ。「交通システム機器」は主に電鉄部門での事業で、具体的には、自動券売機、自動精算機、定期券発行装置、自動改札装置、ICカード入金機、ホーム用可動柵などがある。

 また、「メカトロ機器」は表からは見えない機械内部に「TBCC」に関わる高い処理技術を持った製品を提供するビジネスである。一例を挙げると中国全国の地下鉄の自動券売機の中に同社の機器は搭載されており、その他、韓国、台湾、香港、マレーシア、ヨーロッパ諸国の自動販売機の中にも、同社の機器は導入されている。

 

 そして、「特機システム機器」は同社の技術がさまざまな形で活かされた分野である。例えば地震計も同社の製品であるが、気象庁や地方自治体で採用されている設置型地震計に加えて、持ち運び可能な可搬型地震計も同社の製品としてある。これは被災地などで救助活動にあたるレスキュー隊の余震による二次被害を防止してくれる。設置型地震計は設置型であるがゆえ、大地震の際に壊れたり、電源が確保できない可能性があるのだが、可搬式にはそれが無いのだ。また、鉄道事業者が多く利用している早期地震警報システムは地震発生時の列車運転制御に役立っている。電車に関わる安全、安心を支える多くの機器に同社の技術が用いられているのである。その他にもビルの出入り認証を行うセキュリティゲート、空港の搭乗ゲートなども「特機システム機器」に含まれる。変わったところでは、現在、駅近くの限られたスペースで同社の電磁ロック式駐輪場管理システムを用いた駐輪場の運営も行っている。技術の活かせるストックビジネスという点で、おもしろいところに目をつけたものだ。

 
▼技術の玉手箱が支える、社会インフラ

 今年、同社が日経新聞で報道されたのが二度あるが、何れも新製品開発のニュースであった。製造コストを15%抑えた券売機の硬貨処理ユニットの新製品は明らかに中国や海外の鉄道会社を対象として意識したものであり、また、価格を従来の半分程度に抑えたセキュリティーゲートは国内を意識した製品である。バーの動きを工夫して、奥行きサイズを半分にまで縮めた新製品は、コストが下がるだけでなく、スペースを大きくとらないという点で、スーパーなどの商業施設やエントランスがそれほど大きくないビルのニーズにマッチしている。同部門の国内シェアは既に3割を占めているが、これにより4割に引き上げることを目標としている。

 

 社長と話をしていて一点認識が一致したことがあった。それは、自動販売機は安全でモラルの高い社会の象徴であるということである。学生時代に聞いたのであるが、海外からの留学生が日本に来てまず驚くのが、街中に自動販売機が溢れているということであった。製品とお金が入っている機械が街中にたくさん置いてあるということに驚いたという。現代でも、海外に行くと自動販売機が少ないことや、機能という点でも日本の数十年前のレベルの物が多いことに驚く。自動販売機は、日本が世界に誇る技術の玉手箱なのである。そして、その箱の中にある技術が形を変えて支えているもの。それは安全、安心な社会インフラに他ならない。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでたか?
 自動券売機などは日常的に利用しますけれども、詰まったりせずに当たり前のように快適に利用できることが、海外では決して当たり前ではないんですよね~。私もヨーロッパの某国首都で、ターミナル駅の券売機がすべて故障で使えずにびっくりしたことがありました。

 日本の安全・安心な社会は、さまざまな企業が縁の下で支えています。
 「今日の1社」では、個人投資家の皆様にそんな企業の魅力をご紹介していきたいと思います♪

(関連リンク集)
■高見沢サイバネティックス 日本機械学会 2011年度機械遺産認定のお知らせ
■高見沢サイバネティックス 投資家の皆様へ

代表取締役社長の高見澤和夫さまと。
代表取締役社長の高見澤和夫さまと。

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